真冬の東京で約160連泊したホームレスがモンベルのシームレスバロウバッグをレビューします

2025年3月2日

こんにちはこんばんは。この記事では私がホームレスとしてシュラフ(寝袋)を購入してから就寝時に毎日使用しているシュラフについてレビューしてみたいと思います。まずシュラフとは?って方はこの2行でシュラフ=寝袋のことね。と思っていただければ問題ありません。シュラフと言った方がかっこいいので以下シュラフと記載します。これからキャンプや登山、並びにツーリング等で外泊する際にどの寝袋を選ぶべきか迷っている方、シームレスバロウバッグ#0を購入しようか迷っている方の参考にはなりましたら幸いです。

mont-bellのシームレスバロウバッグを購入

私は現在都内で路上生活をしているホームレスであり、経緯につきましては過去記事もご覧いただきたいのですが、10月下旬にホームレスを開始してから数日間はシュラフ等のなんの装備もなく、夜間は寒さに凍えて眠れたものではなかったため、mont-bell様のシュラフを購入させていただきなんとか生きています。

シームレスバロウバッグの最高峰モデル

購入したシュラフはmont-bell様のシームレスバロウバッグ#0になります。東京の京橋には大きなモンベルショップがあり、寒さに凍えて眠る(目を閉じているだけ)ことに耐えられなかった私は、シュラフを購入したらまた一文無しになるにも関わらず、入店早々「寝袋ってどちらにありますか?」とシュラフ陳列棚の位置を伺い、速攻で#0のシュラフを手に取り会計を済ませました。それくらい凍えるというのはつらいのです。

京橋のmont-bell

京橋店では階段を上がって2階にシュラフがあります。シュラフをレジで会計する際も「すぐに使いたいので、タグ外してください。」とお願いしました。店員さんは「え?」という反応でしたが、そんなことは気にしていられません。これは一般的なシュラフ購入者には関係がありませんが、ホームレスは荷物を持つことを極端に嫌うため、タグはお店で切ってもらう、ゴミはお店で捨ててもらう等の対応が必要なのです。

シュラフの種類

さて、本題のシュラフについてですが、まずシュラフを2分する要素として、

⓵ダウンシュラフ

⓶化学繊維シュラフ

の二つがあります。つまり、素材が違うわけです。

さらに、上記の要素に加えて、

⓵マミー型

⓶封筒型

の二つの要素があります。これは形の違いになります。

今回ご紹介するmont-bellのシームレスバロウバッグ#0は、このうち化学繊維素材であって、かつ、マミー型のものです。そして、mont-bellのシュラフは常に隙を生じぬ二段構え(byるろ剣)…ではなく、#0と0に収束するほど暖かい、すなわち、快適温度が低いということになります。

快適温度が外気温よりも相当低いこと(オーバースペック)について

シュラフを検討する際に迷うのがシュラフの快適温度、または、限界使用温度の記載、設定に対して外気温が高い場合、使用する環境の外気温に合わせて購入した方が良いのかということだと思います。要するに暑すぎるのではないかという不安を感じると思います。これは結論から申し上げると、冬に使用することを検討しているならば、一番暖かいものを購入すべきだとホームレスの私は思います。

私がシームレスバロウバッグを購入して使用を開始した時の東京の気温は夜間でおよそ10℃から14℃ほど、さらにそこから寒くなりましたが、経時的な面を考慮に入れなくても、シームレスバロウバッグ#0(快適温度-8℃)を購入して本当に良かったなと感じています。夜は上記の気温で暑すぎることは全くありません。かなり快適に眠ることができ、ホームレスとして睡眠中に寒さで目覚めるということは完全になくなりました。また、現在は12月下旬のクリスマス寒波を迎えており、夜間の外気温は0℃から5℃くらいですが、それでも快眠できております。mont-bell最高。ただし、私は夏の路上生活を経験しておりませんので、夏に購入するべきシュラフについてはこの記事では記載できません。

加えて化学繊維のシュラフのみを比較検討するとわかりますが、快適温度の違い、mont-bellで言う番手(#)の違いによる価格差が快適温度の差に対して微々たるものであったことも、私なりの購入動機につながりました。

ここまでを一旦まとめますと、冬に使用するという前提あれば、快適温度が最も低いものを購入すべきというのが、私の結論です。マリリンモンローはシャネルのNo.5を纏って寝ていたらしいですが、路上生活者はmont-bellのNo.0を纏えばよいのです。

持ち運びについて

私が購入した時期は2022年の10月下旬になります。この時期のシームレスバロウバッグと旧式の化繊シュラフのセット内容が違っている可能性がありますので一応時期を記載しました。シームレスバロウバッグにはコンプレッション(圧縮)機能のついている保存袋がついています。これが非常に有用で、ダウンシュラフほど小さくはなりませんが、足で踏みつけながら圧縮していくと、かなり小さくなります。具体的には、都内ではフードデリバリーの配達員をよく目にすると思われますが、あのUberEatsのバッグに収めると上半分がスペースとして空くくらい小さくなります。これがmont-bellの推しポイントでもあります。

圧縮しないと非常に大きい
圧縮なし
圧縮するとこのくらいの大きさにはなる

圧縮して持ち運ぶことを考慮すると、化学繊維のものより羽毛素材のものの方が小さくなるためメリットと言えますが、濡れに強い化学繊維のものを選択していました。

ホームレスによるレビュー

さて、ここまででmont-bell様のシームレスバロウバッグを激推ししているつもりですが、おそらくホームレスの私だから書けるシュラフのレビューを記載します。それは、化学繊維のシュラフにおいてよく言われる、

「ダウン素材に比べて濡れても保温力が落ちない 」

というのがどれほど本当なのかということです。実は、一度だけ天気予報を見逃して寝てしまい、そこそこの雨に打たれて雨粒の音で起きるというインシデントがありました。

シュラフごと雨に打たれてしまった

結果は雨粒の音で起きたと記載している通り、濡れによる寒さや不快感で起きたわけではありませんでした。つまり、化学繊維シュラフvs雨の戦いシュラフ大勝利の瞬間でした。記録によるとその日は夜11時ごろから雨が降り出し、私が起きたのは朝の5時頃でした。耐えきってくれました。正直爆睡でした。実は雨の日は、朝方散歩に来る人が減少するという特徴があるので、天候以外の外的要因による起床を考えなくてよいため、残るはシュラフの快適性にかかっているのです。笑

地面側からも水が来たことも

シームレスバロウバッグは濡れない、というよりは、撥水に近いような感じがします。一応濡れてはいるのですが、水が内部まで染み込む前に乾く、または、染み込むレベルになる前に水を弾くといった印象を受けます。ただし、基本的にシュラフは雨の中雨に打たれつつ寝ることを想定していないと思われますので、テント等との併用は基本的に必須なのだと思います。

最後に

結露水が凍っていた朝の写真

結露水が凍っていた画像を載せておきます。人間は寒さに耐えられるように出来ていません。路上で生活することの是非はともかくとして、皆さんが暖かくして眠れることを博愛主義的に祈っています。駄文をここまで読んでいただきありがとうございます。ではまた。