高卒のアラサーが東大模試を受けてみた感想
初めまして。古くからのXでのフォロワー様は以前ブログを書いていたことをご存知かもしれませんが、また性懲りも無く、wordpressを使ってブログを開設いたしました。
さて、2024年8月10日(土)および11日(日)に東京の駿台市ヶ谷校にお邪魔し、東大実戦模試を受験してきましたので、その感想を記しておきたいと思います。日記形式で書くことが好きなため、誰かに向けて書く記事は上手く書く自信がございませんが、下記に自己紹介する通り私は工業高校から高卒就職した人間ですので、同じような苦しい状況から大学受験を目指す方の何かの参考になりましたら幸いです。
自己紹介と学習状況
自己紹介も兼ねて私の経歴に関してですが、地方の工業高校(みんこう偏差値48)を卒業し、都内で会社員を数年やりました。その後、貯金が出来たので思い切って会社員を辞め自宅浪人を1年やりましたが、案の定失敗に終わり、その後紆余曲折あり地方に帰省し、実家に住みつつ働きながら、諦め切れずもう一度受験勉強をしています。
東大実戦模試を受けるまでの勉強期間はおよそ5ヶ月間で、ほぼ全科目初学、かつ、独学、かつ、働きながらの勉強です。使用参考書ごとにまとめると以下の学習状況です。
英語
鉄壁
vintage
英語リーディング教本
リンガメタリカ
ビジュアル英文解釈パート1
ビジュアル英文解釈パート2(前半の途中まで)
世界一わかりやすい東大の英語合格講座
上記の流れで勉強しました。英語は参考書の1周目を爆速で終わらせることを意識し、結果的に鉄壁は30周くらい、vintageは1周のみ、英語リーディング教本もサラッと1周のみ、リンガメタリカは1周すらできず、ビジュアル英文解釈はパート1のみ1周したものの理解が浅い自覚があるという状況でした。世界一わかりやすい東大の英語合格講座は、レビューや評価が芳しくありませんが、ディスコースマーカー及び二項対立的な対比に着目するという点において、ある程度東大英語の特徴を捉えているものと思い使用していました。ただし、模試当日には半分も終わっていない状況でした。
数学
長岡先生の数学の教科書(数学IIIまで)
実家に転がってた数学の教科書
赤チャート
解法の探究 微積分
解法の探究 確率
長岡先生の数学の教科書は初学時(初期の自宅浪人時)に使用しておりました。CD付きで初学者独学者には非常におすすめです。基本的な数学の学習スタンスとしては、赤チャート以降は過去問に移行出来ないかと考えており、赤チャートしか使用するつもりがなかったので、ひたすら赤チャートを写経しました。レベルが合ってないという批判はあろうかと存じますが、最近の赤チャートをこなしたことがある方なら初学からでも取り組めることをご存知かと思います(初学赤チャートを批判する場合、初学青チャートも同様に批判される必要がある、すなわち、レベルの下限は変わらず上限に毛が生えた程度)ので、共感していただける戦略だと信じています。
模試受験時には範囲学習として数学IIIの体積まで勉強しましたが、数学IAは地頭勝負のつもりで飛ばし、数学ⅡBから勉強しました。また、三角関数および指数対数範囲は基本的な計算規則の確認以外は全て飛ばし、軌跡と領域も公式の確認くらいで全て飛ばしています。これが模試時にボディブローの如く効きました。笑 また、複素数平面及び双曲線も飛ばしています。
解法の探究の微積分は個人的に独学者におすすめの本で、特に部分積分、置換積分の部分の原則的な概念の理解に役に立ちました。ただし、問題は難しいのでほとんど解いていません。
軽くまとめると、数学は主に微積分の勉強に手が掛かってしまっており各分野に穴だらけの状況でした。
国語
基本的にノー勉です。Z会の句形とキーワードが結構いいのでそれを使えば漢文は楽勝だと思っていましたが、肝心な勉強時間が確保できませんでした。現代文は割と得意な自覚があったので、ノー勉です。古文もノー勉です。
化学
入門問題精講
思考訓練の場としての体系化学
化学は正真正銘の初学で、しかも7月から始めたばかりでした。教科書をざっと読み、入門問題精講に取り組みましたが、理論化学すら一周できずに模試を迎えました。酸化還元すら知らず、況や、有機無機をや。
物理
物理のエッセンス
物理教室
新物理入門
初期の自宅浪人時にセミナー物理を一周しているだけで、ほとんど忘れていました。模試前は勉強時間の確保ができず、ほぼ勉強できておりませんでした。新物理入門は教科書の代わりとして購入しましたが、勉強時間がないなら無意味でした。
模試を受けた感想
感想を科目ごとに述べると長くなってしまうので、全体としての感想を述べます。まず、今回の東大実戦模試で一番成長を感じた科目がまさかの英語でした。これは単純に勉強時間を一番多く割いたのが数学であり、英語は苦手意識もありましたが、模試では意外に読める読めるぞ…とムスカ大佐状態になり点数はともかくとして、勉強を継続すれば「戦える」と感じました。また、苦手意識がなくなりました。よって、一番自己認識とのギャップが大きかった英語に成長を感じました。ただし、リスニングは下読みの練習や、模試会場での音響具合を初めて経験したことなど、対策不足が否めない印象を受けました。
次に希望を感じたのは数学です。はっきり言って東大模試レベルでは0点もあり得ると考えておりましたが、問題文の意味すらわからないという絶望的な状況は回避することができましたし、領域を図示する問題は半分埋めることができました。点数自体はおそらく目も当てられないものですが、全体的に手が動かないということはありませんでした。第5問だけ白紙解答でした。感想・感覚としては、さらに基礎知識の理解を深めていくことを意識し勉強すれば、来年2月時点では普通に戦える状況になると感じました。
理科に関して物理は完全に0点です。私は工業高校電気科卒なので、第二問にコンデンサーの問題が来た時、なんとか記憶を掘り起こそうとしましたが、遂に白紙解答の提出となりました。笑
化学は、埋められそうな部分は埋めましたが、付け焼き刃の知識では全く通用しないんだなと感じました。特に、化学反応式すら書けない学習状況でしたので、構造を問う問題には手も足も出ませんでした。第三問では電気陰性度等の歴史がリード文にありましたので、それを元に埋められそうなところは埋めましたが、おそらく理科全体で15点もないでしょう。理科の時間は、試験終了後白紙の解答を前の席の高校生か浪人生に流す瞬間が、大変居た堪れない気持ちになりました。
国語に関しては、最初から漢文と古文がノー勉だとわかっていたので、現代文に集中しました。漢字は当然社会人ですから全完として、他は自分なりに記載することができましたが、上手く解釈・要約できていたのか、どのくらいの点数が来るのかはわかりません。
古文漢文もわかりそうなところは埋めましたが、これは実力には含まれないでしょう。完全に運です。
工業高校卒(受験弱者)としての感想
工業高校や商業高校では特に数学が、普通高校の範囲とは異なるものと推定します。すなわち、三角関数すらやらず、一番難しいものと言えば余弦定理くらいでしょうか。チェバの定理やメネラウスの定理すらやった記憶がありません。
そんな私個人の感想ですが、基本的には他の受験生と変わらないと感じました。もちろん進学校の生徒との学習範囲の差や進度の差は大幅なものがありますが、それは大学受験を一般入試で戦う、そして国公立を狙う場合には必ず埋めなければならない差であり、そして、その差は「勉強しているかしていないかの違い」でしかないと、今回の模試で強く感じました。
受験で競争に参加すると決めた以上、他人より時間は掛かってしまいますが、勉強すれば必ず追いつける、そして一番ビリの成績からごぼう抜きをかましていく、それはとても楽しいことではないでしょうか。
模試を受けること自体の苦労など
働きながら、かつ、地方住みで、東京の会場で模試を受ける場合、土曜日の9:30から国語が始まるため、住んでいる地域にもよりますが、ほぼ確実に前乗りが必要になるのは金銭的にも精神的にも苦労するポイントでした。
特に私は職場の上司や同僚に受験したい旨を打ち明けていないので、スーツケースを引きながら金曜日に出社した時は「旅行?」とか色々聞かれたりもします。そもそも受験に失敗して辿り着いた職場ですが。笑 したがって、受験を打ち明けていない場合にはうまい言い訳、すなわち、想定問答をある程度用意しておく必要があるかも知れません。
今後の目標
ここまでお読みいただきありがとうございます。ぶっちゃけたところ、東大理系を受けるか、再受験に寛容な医学部を受けるか非常に迷っております。勉強としては、上記に記載した参考書に加えて、特に理科は演習用にもう一冊を挟んだ後、過去問に移ろうと考えております。
今年は東大も足切りを厳しくする考えのようです。勉強の進捗は間に合うかどうかだけ心配しており、今後の進路志望校どうしよう以外の感情がありません。