【9/n】路上生活からの脱却日記 – ショットワークスでヤマト運輸さんに次ぐホワイト現場との出会い ~ 路上生活で最後に就業した謎のホワイト派遣GrowthShip編
路上生活から脱却する兆しが見えてきた頃だった。
私はバイクと自動車の運転免許の更新時期が期限ぎりぎりだったため、一度実家に短期帰省し、免許更新、タイミーで未経験コンビニ突撃(東京で切羽詰まったらコンビニ突撃できるように)、格安SIMへの乗り換えを順にこなし、他力本願ではあるものの、実家に住み着き安定した仕事を探し、人生を再建することを決意した。
ただ、直近仕事の少ない田舎の実家にいて収入が無いままだと、面接に行くためのスーツも買えない(さすがに今更両親の脛を齧ることはできないだろう)ので、後日実家にて定住開始することを両親と約束したうえで、再度東京の路上生活兼日雇い労働者に戻った。しかし、都内では花粉と蚊が僕の路上生活環境を破壊し始めていた。そんなときだった。
東京テレポート駅からの送迎バス、テレコムセンター駅からの送迎バスによって勤務地に送迎してくれて、しかも、湾岸エリアの倉庫作業の案件を見つけた。
何度かブログに記載しているが、私は路上生活、主に夜に眠ることを辰巳海浜公園のベンチで行っていた。新木場も近いし、豊洲も近い。そんな私にとって、りんかい線やゆりかもめは日雇い現場に移動するための右足と左足みたいなものだった。湾岸エリアは倉庫も多く、通勤が難しいためか飲食店も空きが多く絶好の狩場だった。おお、これはラッキーな現場なのではないかと即その案件に申し込んだ。
なんだか知らない名前の派遣会社だし、船のマークが高校数学の青チャートに載ってる船みたいで不気味だとは感じた。笑 2chや5chでどう言われているかは調べなかった。
案件の主な業務内容はとある印刷機器の消耗品のピッキングである。安全靴は不要であった。私はその瞬間に、少なくとも肉体的にはホワイト現場であることを確信した。
少し話が脱線するが、私も路上生活中それなりに倉庫の日雇い作業をこなした人間である。倉庫作業の肉体的な破壊され具合の指標として、案件募集の「安全靴」に着目すると倉庫作業のやばさ、すなわち、「重量物を扱うか否か」、「その重量物はどのくらいの重量か」を事前に判断できる法則性に気が付いた。笑
単純に不等号で表すと、
⓵安全靴持参 > ⓶安全靴貸出可(基本は持参) > ⓷安全靴貸出 > ⓸安全靴不要
といった具合に、安全靴を個人に用意させようとする企業の案件ほど、やばいものが多い法則性があることに気が付いた。このとき、経験的な感覚でいえば、⓶が羽田タートルサービス殿の倉庫、⓷がヤマト運輸殿の倉庫、⓸が今回記載するGrowthShip殿の現場だった。⓵は、おそらく佐川殿の大型倉庫になるだろうと思われるが、羽田タートルサービス殿の派遣倉庫で3日地獄を見た私からすれば、想像するだけで胃に風穴が開きそうな感じである。また、特異な状況ではあるが路上生活中に腰でも痛めてしまったらそれこそ終わりなので、上記の法則性に気づいて案件を模索していた。
なお、女性はこの法則の限りではない。ただし、⓵のような企業様は最初から男性限定で、かつ、重量物を扱う旨を宣言し募集をかける場合が多い。
勤務当日、テレコムセンター駅から徒歩でも行ける距離だったので、徒歩で倉庫に向かった。どの勤務も緊張するなぁ。同じショットワーカーさんと倉庫前で世間話をして、仕事の時間になった。
初回ということもあり、日雇いのため、「習うより慣れろ」という日雇い特有の扱われ方をするものだと思ってみくびっていたが、この現場はそうではなかった。
きっちり30分ほど時間をかけて、ピッキングの流れをご教授いただいた。それはピッキング指示書の見方、ピッキング品と指示書との相違がないかの確認方法、ピッキングルートの流れ、ピッキング品のそもそもの位置、検品に流す際に効率がよいようにピッキング商品のバーコードの向きをそろえることなどである。また、休憩時間も事前に明示があった。
これは個人的にはかなり感動した。日雇い人材の扱いの中では、ヤマト運輸さん(僕は有明倉庫夜勤しか行っていないが)と同等か、研修があるという意味ではそれ以上のホワイト現場かも知れない。派遣会社ではなく、その現場を指揮しているその派遣会社の人が優秀なだけなのかも知れないがこの現場は良かった。
いつも日雇いで思うことだが、ぶっちゃけきっちり教えればそれなりに仕事をこなせるショットワークスワーカー・タイミーワーカーは多いように思う。これはウーバーイーツ配達員のときから思っていた。指示事項に記載さえしっかりしてくれれば、入館ルートを間違えたり、誤ってインターホンを鳴らしたりすることはほぼ無い。教育は大事だなと日雇いながら思った。
実際のピッキングは、台車の上にラックを重ねて、そのラックの中に、ピッキングリストに記載の消耗品を指示個数ピッキングし、最後に合計個数確認をして、ピッキングリストの指示通りの個数に相違がないか確認し、検品に流すというだけの単純なものである。
しかし、過去「倉庫内ピッキング・仕分け」という募集案件で、地獄を見た経験【4/n】路上生活からの脱却日記 – 羽田タートルサービスさんとの出会い-地獄の倉庫バイト編があるので、「ピッキング」で募集をかけて本当にピッキングだけなのは結構うれしかった。笑
また、ピッキングは業務的に大変なことはなく、1枚の指示書を持ちピッキングするのに10分程度はかかるので、5,6回ピッキングルートを通ったらもう1時間が経っているみたいなイメージで、失礼かも知れないが非常に楽だった。男性女性半々のイメージである。
ただし、募集案件にも消耗品と記載があるが、当然出荷する商品なので、雑にピッキングして商品を破損させるようなことはあってはならないと感じた。
結局私は、この初回勤務のほか、路上生活中、東京にいた最後の日の前日まで、計6日間業務させていただいた。ありがとうございました。
この記事は日記風に記載しているものの、ショットワークスやタイミーでは、前日に業務が怖くなってキャンセルしてしまうみたいな人にも向けて書いているので、ああ、これあそこの仕事を言ってるんだなと思ったら突撃してみてくれたら多少読まれた価値はあるのかなとか考えています。
路上生活は、この後、他力本願ではあるが抜け出して仕事を探しているところである。この記事がなんらかの参考になれば幸いである。今日はこのへんで。ではまた。