【7/n】路上生活からの脱却日記 – ショットワークスで初めてのドミノピザデリバリー編

2025年4月6日

※今回も日記形式で記載し、見出し等はありませんのでご了承ください。また、路上生活は2023年3月19日をもって卒業しましたので、過去の労働を記載しております。

ショットワークスで初めてピザ屋のデリバリークルーに擬態する日がやってきた。あれ、ウーバーイーツ辞めたはずなのに結局デリバリー?笑

そう、私はほんの数カ月前までウーバーイーツの配達員として生きていて、底辺世界を彷徨っていたのだ。その底辺生活に落ちた人生を改善するため、とりあえず似たようなものではあることを自覚しているが、日雇いで少なくとも8時間は労働しようと思い、しかも、完全歩合制では未来が見えなかったため、時給労働制に移行したのである。

ショットワークスではピザ屋さんのデリバリー(自転車・もしくはジャイロキャノピー)の日雇いを募集しており、とにかく毎日働かないとお金が貯まらない状態だった私は、1通勤辺りの単価自体は安く(やはり1通勤1万円くらいは稼ぎたい)効率が悪いものの、ショットワークス経由でドミノピザに応募してみた。

都内では日雇いでも時給1,000円を割り込む案件はほぼないが、労働時間が短いと、結局通勤や食費、清潔感を保つ出費で消耗してしまうため、なるべく時給が高くなる夜勤を入れていたが、この日は案件にあぶれる不安に勝てずドミノピザさんに申し込んだ形である。

なお、タイミーではマックデリバリーが主で、ドミノピザさんはショットワークスでしか募集をかけていないようだ。

私が申し込んだ案件は17:00~22:00で6,000円であった。時給1,200円で、自転車での配達である。

ドミノピザさんでは最初に制服に着替え、研修動画を閲覧した。これは個人のスマホを使用するため、案件募集の必須項目に記載はないが、スマホの充電はあったほうが安心である。研修動画はいくつかの項目に分かれており、合計15分くらいの結構ボリュームのあるものだった。

ドミノピザさん自体がデリバリー経験ありの人間を募集しており、批判するような悪意はないが、店内の人間からの研修的なものはほぼなく、現金決済時のお釣りと専用スマートフォンを持ち、専用アプリを立ち上げて(すべて研修動画に内容としてある)早速デリバリーの案件が入ったので配達に行く、というバタバタした感じだった。特に店内にあるタブレット式の配達割り当ての操作がよくわからないままであった。つまり、習うより慣れろという感じで、ただし、一番最初は比較的店舗から近い物件への配達を割り振ってくれた形であった。従業員さんは親切だったが、チュートリアルみてねという感じだ。

毎回感じるが、日雇いで初めての作業というのは、いくぶん緊張するものである。これは人によると思うが、私は結構小心者で必要に駆られて初労働となるような案件に応募しているため、初回はいつも手が震える。笑

しかし、唯一の救いが、私自身が、当該店舗の配達圏内に以前住んでいた(その賃貸を更新せず路上生活になった)ため、地図アプリや地図そのものは見なくても建物名だけで配達できるという経験値があったことである。もちろんウーバーイーツでの経験もかなり生きた。それは、物件に到着しても、当該エリアはタワーマンションが多く、マンションごとに入館方法が違うためである。しかし、それらをすべて知っていたので配達自体は非常にスムーズにこなすことができた。なお、ドミノピザをはじめ、ピザ屋さんは店内の大きな地図で配達するのが主であるため、自転車やジャイロキャノピーにはスマホホルダーは無かった(店舗によるかも知れない)。よって、配達未経験でも配達自体は可能であると思うが、土地勘がないと一々自転車を止めてスマホで地図を確認しないといけないとなると、厳しいとも感じる。

実情として、配達が遅いと嫌味を言われる雰囲気はあった。他のショットワーカーは嫌味を言われていた。私はその雰囲気が好きではない。事故のもとだと考えるからである。

細かい話になるが難しかったのは、商品を受け渡す際である。ウーバーイーツの場合は、私は玄関先までバッグに入れて、お客様宅の玄関前で「バッグを床(地面)において」商品を取り出し、商品だけを手にもった状態で、お客様のインターホンを鳴らすという行程を踏んでいた。しかし、ピザ屋のバッグをさすがに地面に置くわけにはいかないだろう。とすると、手にバッグを抱えたまま商品を取り出すのだが、私が不器用なためか、ピザ、または、ピザとは別のホットスナックを落としそうになるのだ。笑

これは非常に危険だ。ドミノピザを客側で注文したことはあるが、すべて置き配であったため、どのようなバッグの運用、商品の取り出しをしているのか、他のベテラン配達員の所作を確認していないが、意外に難しいと思ったのは確かである。

そしてもう一つ、決定的にウーバーイーツよりも難しいと感じたのは、ウーバーイーツの注文をドミノピザ側で配達するというものである。これは、多少批判が混じるが、ウーバーイーツはお客様とチャットで連絡が可能であることに対し、ウーバーイーツの注文を自社配達しているドミノピザ側では、その「ウーバーイーツで注文者が指定した指示事項」、たとえば、「会社のビルになるので到着したら正面玄関で受け取ります。チャットで連絡をお願いします。」というものも、伝票に印字されるのみである。そして、ドミノピザはウーバーイーツからの注文を自社配達しているというだけで、お客様に対してウーバーイーツのアプリプラットフォーム上で、チャットを送信・受信するということが出来なかった。すなわち、お客様には電話連絡するしか方法がなく、しかもこれは、ウーバーイーツで注文者が配達員に対して指示・依頼している方法とは異なるだろう。お客様はチャットを望んでいたのに電話連絡をする。

※チャット連絡可能であったら記事を訂正するが、そんな記載は研修動画にもなかった。

ウーバーイーツ配達員だった頃は、特に赤ちゃんが自宅内に居て寝てるのでインターホンを鳴らさないでくれ、とか、シンプルに電話が嫌いとか、電話が鳴ってほしくない状況もあるだろうから、厳密にこれら指示事項は守っていた。しかし、ドミノピザではそれができない。これは煩わしさを感じた。

なにより、ウーバーイーツ配達員時代は、「到着したら電話連絡してください。」という指示事項がめちゃくちゃ非効率で嫌いだった。なぜなら、指示事項にメモ書きしておけば済む話を口頭で説明されるパターンが非常に多いからだ。しかも、入館ルートの説明とかだ。指示事項に書いとけばいいやん・チャットでいいやんと何度思ったかわからない。つまり、「(指示事項への文字入力が面倒臭いので)到着したら電話で連絡してください」という意味である場合が多い。笑

これは、コンビニに未経験で突撃した記事(はじめてのタイミー – コンビニ業務に突撃編)にも記載したが、CUI(Character User Interface)というものと同じである、または類似していると私は考えている。配達員というシェルに自然言語、それも音声言語で指示をだす。個人的には間違い(ヒューマンエラー)のもとだと思っている。読者のみなさんはマクドナルドやスターバックスで、モバイルオーダーを使用する以前にレジで注文していた時、提供されてきた商品が、自分の意図したものと違かった経験はないだろうか?それはCUIであるからだと思う。松屋の端末(GUI:Graphical User Interface)で入力したのに、提供されてきた商品が間違いだったということは基本自分が間違っているが、スタバやマックだと、自分が間違ったのか、店員が間違ったのか判然としない。音声言語によるからである。おそらくモバイルオーダーの登場によって、このような間違いは減るだろうと予想できる。アプリがGUIだからである。

鉄道会社でも、指令所と運転士、車掌は、CUIと言っていいのかはわからないが、自然言語で、しかも音声言語で意思疎通を図る。ここに起因する事故等も探せば確実にあると思う。そのヒューマンエラーを防ぐためにATC(Automatic Train Control:自動列車制御装置)等が配備されるわけである。つまり、鉄道は人間への信頼が低い。僕もその考えである。しかも、自分が一番危ないと思っている。だから、電話連絡や、コンビニでのホットスナック等の注文は出来れば受けたくない。笑

音声言語で指示されるからである。もっと声を張ってくれと何度思ったことかわからない。いつか絶対にミスる自信がある。笑 それよりは、少なくとも視覚的な言語、すなわち文字や、画面への描画の方がミスは少ないだろう。

よって、できることなら「チャットで連絡してください」というお客様(聴覚よりも視覚に重きを置くお客様)がもっと増えればいいと思っていたので、そのお客様に対して、配達員側から電話連絡しかできないというのはちょっと良くないなと正直思ってしまった。くり返すが、ウーバーイーツならチャットを使用できるのに、その注文をドミノピザでわざわざ配達するからそういった問題が発生するように感じた。ただ、経営的に何か要因があるかも知れないし、仕組みは詳しく知らないのでこれ以上言及しない。

その他はおおむね順調に仕事を終えた。しかし、ウーバーイーツよりも配達距離が限定されるためか、時間が長く感じた。笑

それから、シェアサイクルのハローサイクリングにも採用されている、YAMAHAのpathナチュラが最高であった。さすがリア充のYAMAHAと言わざるを得ない。ドミノピザでもpathナチュラだったが、5時間の勤務中15件くらいは配達したと思うが、20%しか電池が減らなかった。登坂能力も申し分ない。笑

さて、ここまでで一つ言及できることがあるだろう。Twitter等で主に言及されている「ウーバーイーツはお店の直雇用ではないから、不安。お店の直雇用の配達員さんが運んできてくれる中華屋、出前、ピザしか信頼できない。」という言説は完全に反例1として否定できる。ドミノピザさんはショットワークスで配達員を募集しているし、中華屋さんは「ショットワークスデリバリー」というアプリで配達員を募集している。笑

ウーバーイーツを擁護するつもりはないが、万人が使えて、万人が配達できるプラットフォームという意味では、ウーバーイーツは一つ頭が出ていることは確かだろうと思われる。今後は、P2Pのように、個人間配送(食品以外)にもウーバーイーツのようなものが使用されていくのではないだろうか。

反対に、ショットワークスやタイミーの時給がウーバーイーツ配達員の時給を上回ったとき、何が起こるのかも見ている分には楽しみである。

そんなことを思ったドミノピザさんの配達業務でした。ありがとうございました。

ではまた。